給水方式変更工事

ポンプ直送方式高架水槽方式・受水槽併用式は、貯水槽を設けて一旦これに貯水した水を揚水ポンプで高架水槽へ 揚水して各蛇口へ給水します。 または貯水槽の水を各蛇口まで給水ユニットで圧送します。 これらの給水方式は貯水槽や高架水槽に水を貯水しますので水質汚染が考えられます。その為貯水槽の清掃や維持管理が必要となります。 給水方式変更工事とは、上記の様な給水方式を貯水槽や高架水槽を使用せずに給水する方式への変更工事です。


高架水槽方式からポンプ直送方式への変更工事


ビル・マンションの中高層建物は貯水槽・高架水槽を経由して給水する高架水槽方式が一般的ですが、以下のような給水方式の変更工事で高架水槽を使用せずに各蛇口への給水が可能です。


工事レイアウト

上図は揚水ポンプで高架水槽まで揚水して、高架水槽からは自然流下で給水する高架水槽方式を、配水管から供給された水をいったん貯水槽に貯水し、給水ユニットで各蛇口まで給水する方式への変更工事です。ポンプ直送方式は貯水槽を使用しますが、給水ユニットによる制御で水道を各蛇口まで圧送しますので、高架水槽は使用しません。その為貯水槽の維持管理・清掃消毒作業は必要ですが高架水槽の維持管理は不必要となります。



直結増圧給水



直結増圧給水へのレイアウト


直結増圧方式とは、給水管の途中に増圧給水設備(ブースターポンプ)を設置し、配水管からの水道に圧力を増して直結給水する方法です。

これにより以下の様なメリットが有ります

  • ・貯水槽における衛生上の問題の解消。
  • ・定期的な水槽の清掃消毒作業がなくなり水道水の衛生安定供給が出来ます。
  • ・水質劣化が解消されます。
  • ・配水管の圧力を有効利用するためエネルギーロスが少なく動力費の節約が出来る。
  • ・貯水槽が不要な為スペースをとりません。(スペースの有効活用ができる)

デメリット


  • ・貯水槽で貯水しないため配水管が断水時水が出なくなる。
  • ・年1回ブースターポンプの点検が必要
  • ・ブースターポンプ故障でポンプが作動しないとき断水になる。
  • ・配水管の水圧の影響を受けやすい。


増圧高架水槽方式



増圧高架水槽方式へのレイアウト

増圧高架水槽方式とは、貯水槽で貯水せずにブースターポンプ(増圧ポンプ)で屋上の高架水槽へ水を揚水して、高架水槽に貯水した水を自然流下で各家庭の蛇口まで水を供給する事です。


       

これにより以下の様なメリットが有ります

  • ・貯水槽における衛生上の問題の解消。
  • ・定期的な貯水槽の清掃消毒作業がなくなる。 (高架水槽の清掃消毒は必要です)
  • ・配水管の圧力を有効利用するためエネルギーロスが少なく動力費の節約が出来る。
  • ・貯水槽が不要な為スペースをとりません。(スペースの有効活用ができる)

デメリット


  • ・年1回ブースターポンプの点検が必要
  • ・ブースターポンプ故障でポンプが作動しないとき高架水槽貯水分の水がなくなると断水になる
  • ・配水管の水圧の影響を受けやすい。


直結直圧方式へ変更



直結直圧方式へ変更のレイアウト

直結直圧方式とは、ポンプを使用せずに配水管の圧力で直接蛇口まで給水する方式です。大阪市では3階建てまでの建物を対象にしていますが、神戸市は6階建てまで、京都市は5階建てまでと地域により基準が異なります。


これにより以下の様なメリットが有ります

  • ・貯水槽に水を貯めないので水が新鮮。
  • ・定期的な貯水槽・高架水槽の清掃消毒作業がなくなる。
  • ・配水管の圧力を有効利用するためエネルギーロスが少なく動力費の節約が出来る。
  • ・ポンプを使用しないため停電時でも水道が使用できる。

デメリット


  • ・貯水しないため配水管の断水時はすぐに断水する。
  • ・配水管の水圧の影響を受けやすい。



給水方式変更工事は専門的な技術と知識が必要です。間違った施工方法で工事を行うと重大な事故やトラブルが発生します。当社では施工事例以外にも大阪、京都、神戸、奈良、その他エリアでも多数の工事実績がございますので、お客様の建物に最適なプランニングを提案できます。ブースター(増圧)ポンプや給水方式・給水方式変更工事に関する事、その他疑問などございましたらお気軽にお問い合わせください。


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